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第520回 岳の幟 は7月16日(日
2023/07/02
【第520回 岳の幟 は7月16日(日)】
別所温泉 に伝わる雨乞いの祭り「岳の幟」(たけののぼり)が、今月7/16に行われます。
青竹に色とりどりの反物をくくりつけた幟を龍神に見立て、夫神岳から麓の別所神社まで練り歩くという珍しいお祭りは、天下の奇祭と呼ばれています。
山頂に祀られた龍神様を下界へお招きして雨を乞うという意味があるようです。

永正元(1504)年に大旱魃に苦しんだ農民が、雨の神様に貴重な反物をささげて祈ったことが始まりとされ、
1849(嘉永2)年「善光寺道名所図会」にも記される由緒ある雨乞いまつりです。
本来は7月15日が祭日とされていましたが、現在はそれに近い日曜日に行うこととされています。
天に昇る龍を象った幟は、長さ約6mの青竹竿に赤・青・黄などの色鮮やかな布が取り付けられています。

夫神岳の頂上に祀られた「龗”オカミ”」九頭龍神の祠で住民代表が神事を行った後、
降り龍の幟を先頭に70本もの幟が山を下ります。
麓で別所神社の神主総代や三頭獅子とささら踊りの一行と合流して温泉街を一巡します。

1998(平成10)年に開催された長野冬季オリンピックの閉会式会場でも披露されました。
岳の幟の終着点である別所神社にある神楽殿から望む借景の中央には、富士嶽山があります。水の神様である「木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)」を祀る富士嶽山を望む借景が施された別所神社が岳の幟の終着点とされていることに、先人たちの雨への願い、信仰心の厚さが窺えるようです。